睡眠を妨げるむずむず脚症候群

寝ていると、足がむずむずしたり、虫が這っているような感覚に襲われたり、脚の中が火照ったり、電気が流れたような感じがする、といった不快な症状で睡眠が障害される病気が、近年多くの人に認知されるようになった「むずむず脚症候群」です。

神経内科の受診が一般的

レストレッグス症候群とも呼ばれるこの病気は、日本人の約3%が罹っているとされていますが、治療が必要な程度の症状の人は約1%とされています。足がむずむずする症状は毎日起きる人もいれば、週に1回程度の人もいます。症状が現れる場所は足だけでなく、腕や背中なども起こります。

むずむず脚症候群の発症には、脳の神経伝達物質である「ドーパミン」の機能障害や、ドーパミンの生成に欠かせない鉄分不足などが関係しているとされています。手足の震えや動作の緩慢などを主症状とするパーキンソン病もこのドーパミン不足で起こりますが、この二つの病気の間に直接的な関係はないというのが現在の定説です。そのほか、鉄欠乏性貧血、妊娠、腎不全などに伴って発症することがあります。

むずむず脚症候群には、パーキンソン病に治療薬としても使用されるドーパミン作動薬「プラミペキソール」が高い効果を示します。パーキンソン病の患者さんに投与するよりも量はずっと少ないので、副作用はほとんど現れません。鉄分が不足している場合には「鉄剤」も併用します。プラミペキソールの服用でも症状の改善が診られない場合には、抗てんかん薬「クロナゼパム」が処方されます。

コーヒーや緑茶などのカフェインの多い飲み物や、お酒は寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりするので、寝る前にとるのは避けるのがベターです。個人差はあるものの、寝る前に脚をマッサージしたり、脚にシャワーをかけて症状が改善された人も少なくないようです。